遺産分割の流れ
なお、以下の1~3のような各種調査は、並行して行うことが一般的です。
遺言書の有無を確認
遺言書がある場合は、遺言の内容が優先されますので事前に確認が必要です。
主な保管場所としては、ご自宅、貸金庫、公証役場、法務局、弁護士・司法書士等の専門家、親族が挙げられます。
相続財産の調査
遺品の整理とともに、預貯金、株式、不動産、車などのプラスの財産だけではなく、借金などのマイナスの財産の調査も重要です。
相続財産の全体像が分からなければ、遺産分割協議も進めにくくなります。
相続人の確定
遺産分割協議はすべての相続人が参加する必要があります。
そのため、相続人を確定し全員で話し合う必要があります。
「家族関係なので当然知っている」という方もいらっしゃいますが、この確定作業は戸籍謄本の記載が基準となります。
そのため、故人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本を集めて確定します。
養子、連れ子、前妻(夫)との子など様々な状況から会ったこともない相続人がみつかることもあります。
遺産分割協議
遺言書の有無、相続財産、相続人の確定が終わったら、遺産分割協議を行います。
誰がどの遺産を取得するかを決めていくことになります。
なお、遺産分割協議と聞くと相続人が全員一か所に集まって話し合いをするイメージをお持ちのかたもいらっしゃいますが、相続人の皆様の合意ができるのであればメールや電話、手紙などで話し合うことも可能です。
協議内容を遺産分割協議書にまとめる
遺産分割協議がまとまったら、その協議内容を書面にまとめます。
亡くなった方の情報や誰がどの遺産を取得するかを記載します。
書面にすることで、「そんなことは言ってない」というようなトラブルを未然に防ぐことができます。
また、遺産分割協議書には署名と実印で押印することをお勧めいたします。
本人が作成しているという信頼性も高まりますし、遺産の名義変更の際もスムーズになります。
相続財産の名義変更手続き
遺産分割協議書の作成も完了しましたら、相続財産の解約、名義変更をし分配していきます。
各財産の内容に応じて必要となる書類が変わってきますので事前に確認しながら進めていきます。
いかがでしたでしょうか。
以上が遺産分割の流れです。
当事務所では、相続の専門家として、「法的な考え方」「名義変更手続きの実務」「将来のトラブルの可能性」といった内容のアドバイスをすることで遺産分割をサポートしております。
土曜日、日曜日のご相談にも対応しておりますので、お気軽にお問合せください。
記事作成者:司法書士・行政書士 駒木智博